山仲間のKさんとの2人行であり、酸カ湯温泉の上側駐車場(標高900m)から出発する。 前方に見える硫黄岳(1360m)の左隣が通称「名無岳」であり、名無岳(1338m)あたりに仙人岱ヒュッテがある。 先週まで雪のない山を歩いていた。スノーシューの歩き方に慣れるには少し時間がかかりそうだ。
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1泊2日の重い荷物とラッセルのため、3時間半かかって仙人岱ヒュッテに着いた。 無雪期であれば1時間10分ぐらいで到着する距離にあるのだが・・・。積雪期はラッセルの状況によって登り時間が大きく異なる。
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西からの寒風が名無岳に当たり、その風が弱まる風下側のアオモリトドマツ林の中に仙人岱ヒュッテ(標高1330m)が建っている。 1955年(昭和30年)に建てられた建坪10坪(約40u)の山小屋である。腐食しにくいヒバ材を用い、南と北に大きな窓がある。
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仙人岱ヒュッテ内は中央に土間空間、東西の両側に3段のベッド空間がある。 南北の両側に大きな窓があることから、小屋内は明るい。
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石油ストーブが備わっている。泊まりの場合は灯油を持参するのが暗黙のルールになっている。
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共同使用の灯油缶があり、そこに灯油を入れておくのも良い。灯油用グローブも備わっている。
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上側から土間空間を見ている。室内用スリッパも多く備わっている。
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3段となった西側のベッド空間を見ている。最上階にはパーティ用大鍋などが置かれている。
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ベッド空間は幅180cmぐらいあり、その方向に寝ることができる。古くなったが、ヒバの床板や壁板は趣がある。
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入口側を見ている。救急用スノーボートが吊り下げられている。温度計や湿度計などが見える。
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3段となった東側のベッド空間を見ている。
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トイレは風下となる東側に位置している。 風上側にトイレが設けられ、汚臭を山小屋内にまき散らすように「設計」されている山小屋がある。 そのような山小屋と比べ、様々な点で仙人岱ヒュッテはよく考えた設計になっている。
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山小屋の外は写真に見られるような天候であり、暖かい山小屋で過ごすことにする。
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折り畳み式テーブルを取り出し、パーティの準備をする。 ある山岳団体が共同用として購入したフライパンを使って餃子や野菜炒めを作った。
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ロウソクは持参したが、ロウソク立ては小屋内に置かれている。 ラジオについては多くのラジオ局が良好に受信できる。
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翌朝は雨の日となり、写真撮影はあきらめた。
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小屋には掃除道具も備わっている。石油ストーブもそうであるが、椅子も個人の寄付である。 地元の人々に支えられ、仙人岱ヒュッテは使いやすい山小屋になっている。
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帰路では雨の中、長い竹ポールを運んでいるOKさんと出会った。仙人岱の雪原に立てる竹ポールである。 天候の悪い時に仙人岱雪原を横切るとき、この竹ポールは大いに役立つ。 多くの人々が様々な備品やサービスを提供し、仙人岱ヒュッテは人々から愛される山小屋になっている。
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