大雪の仙人岱ヒュッテに泊まる

2月下旬になると北八甲田の山岳スキールートに竹ポールが立てられ、それ以降は泊まりを含め仙人岱ヒュッテを利用する人々が増える。 竹ポールが立てられる直前の週末に、仙人岱ヒュッテに泊まる計画を立てた。 Kさんと私の2人が朝から登り、仕事が終わってからTKさんが仙人岱ヒュッテに登ってくるとの計画になった。

       
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今日の天気予報は曇時々雪であるが、8時40分の酸カ湯温泉は吹雪の中にあった。
吹雪であること、膝や腿あたりまで沈むラッセルが予想されること、等々を考慮し、梵珠山の避難小屋へ予定変更する。
八甲田からの下山途中に青空が見えるようになった。再び予定変更し、酸カ湯温泉へ戻ることにする。


   
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9時40分の酸カ湯温泉は八甲田大岳が見える晴れである。
突然の天候変化にほんろうされるが、晴れであるから文句は言うまい。


   
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出発点(900m)から八甲田大岳を望む。今日は青空の下、樹氷が撮れそうだといった期待が膨らむ。


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前日のトレースを見つけ、トレースを辿る。膝から腿あたりのラッセルを予想していたので、ラッキー。
東京方面からのスキーヤー3人が加わり、一緒に登る。


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指導標21番のブナに着いた。ここは展望が得られ、休憩に適した場所である。


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指導標21番のブナのところから南八甲田を眺望する。青空の見える山行は2カ月ぶりである。


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指導標30番ぐらいで前日のトレースと別れ、本格的なラッセルが始まる。
膝から腿あたりのラッセルであるが、フワフワの雪質であり、比較的順調に進む。


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地獄湯ノ沢に入ったところで東京方面からのスキーヤー3人と別れ、別のスキーヤー2人が加わる。


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地獄湯ノ沢の登りから南八甲田方面を振り返る。晴れは2時間だけであり、曇り空になってきた。


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先頭は空身でラッセルを行い、ラッセル後は自分のザックのところまで戻り、列の最後尾に追いつく。
このようなローテーションで進んでいる。


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標高1200mぐらいからガスの中に入る。
地獄湯ノ沢の源頭あたりは強風が吹いているが、締まった雪質であり、この区間だけラッセル無しに進めた。


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仙人岱の雪原はホワイトアウト状態であり、再び膝ぐらいのラッセルになる。
雪原ではフラッグを差しながら進んだ。TKさんがここを通る時は真っ暗のはずである。


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3時間40分かかり、13:30に仙人岱ヒュッテ(1330m)に着いた。


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遅い昼食を済ませ、スキーヤー2人はホワイトアウトの中、下山していった。


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TKさんから携帯電話が入る。第1報は16:30に酸カ湯を出発する。第2報は19:00に酸カ湯に戻った。
真っ暗闇の中、腰ぐらいのラッセルとなり、標高1200mぐらいで引き返したとの第2報であった。


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朝起きると、出入口の扉が雪で開かない。扉を押したり引いたりして出入口を開ける。


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朝焼けを少しばかり期待していたが、仙人岱ヒュッテは相変わらずホワイトアウトの中にある。


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朝食後、小屋周辺を散策する。小屋の近くで58番の指導標を見つけた。
大岳環状ルートは1番の酸カ湯温泉から始まり、60番で仙人岱ヒュッテに達する。


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一応、樹氷を撮っておこう。アクセントに赤旗を入れてみる。


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TKさんが再び登ってくるはずである。待っている間の暇つぶしに、仙人岱雪原に十数本の竹ポールを立てる。
昨日、雪原に差しておいた持参のフラッグは新雪の中に埋まり、ほとんど回収できなかった。


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11:30ごろにTKさんが到着した。昼食の間、昨夜の様子について詳しく聞く。


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下山のとき、地獄湯ノ沢の源頭では予想どうり強い向かい風の中を進むことになった。
この写真撮影の後、写真を撮ろうとするが、低温のためカメラが働かない。


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標高1200mぐらいまで下ると、ガスの外に出ると共に、再びカメラが働くようになった。


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スキーの2人はアッと言う間に下っていく。一方、スノーシューの方は膝ぐらいまで沈み、スムーズに進むとは言い難い。
地獄湯ノ沢の右岸に大きく発達した雪庇が見える。要注意だ。


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