向白神岳へ向かったが、・・・ 一ツ森峠から

記録的な大雪となった冬が終わり、里では桜が咲つつある。 そのような5月上旬の3連休を利用し、白神山地の最高峰・向白神岳を一ツ森峠から登る計画を立てた。 第1日目は曇時々雨、第2日目は晴時々曇、第3目日は再び下り坂の天気といった天気予報であり、第2日目の天気に賭けることにした。 Iさん・Kさんを含む3人行である。

       
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冬季閉鎖された白神ライン岩崎側ゲートに駐車し、歩き始める。ゲートから一ツ森峠へは11Kmある。
最初の5Kmは笹内川沿いの車道、残り6Kmが笹内川から一ツ森峠への坂道になる。


   
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一ツ森(799m)と一ツ森峠(700m)とが見える一ツ森白神展望所まで登ってきた。
ここは向白神岳や白神岳を望む場所になっているが、にわかに発生してきたガスで向白神岳や白神岳は見えない。
一ツ森峠への坂道は雪面のところもあれば道路が露出しているところもある。峠近くでは一面雪原になる。


   
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ゲートから4時間半かかり一ツ森峠に着いた。一ツ森登山口は10分ほど先にある。


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登山口近くの風の当たらない場所にテントサイトを選んだ。天気が悪くなり、第1日目の午後はテント内で過ごした。
夜中から明け方にかけて雨が降っており、天気の様子を見ていた。幸い雨が上がり、出発する。
8:15と遅い出発になったが、致し方がない。


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最初は雪庇や登山道を辿る。テントサイトあたりを振り返っている。
真新しいクマの足跡が見られたのでクマベルを取り出す。


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前方に919mピークが見えてきた。夏場であれば木製階段を登る急坂が続いている。


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919mピークへの登りでは右に巻きながら雪面を登った。薄くつもった新雪のため、美しい雪山が撮れそうだ。


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919mピークを越えると小さいアップダウンが続き、徐々に高度を上げていく。太夫峰と思われるピークが見えてきた。


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太夫峰(1163m)と吉ガ峰(1175m)が良く見えるところまで来た。
太夫峰と吉ガ峰の間には直角峰(1163m)があるが、太夫峰の陰になっていて見えない。


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太夫峰への登り。新雪で隠れたクレバスがあり、2回、3回と隠れクレバスに落ち込む。


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太夫峰(1163m)に着いた。マタギや地元の人々にとっては「ユキブカノボッチ」である。
夏場の登山道はここで終わる。登山標識の柱が写っている。


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太夫峰から出発点の一ツ森峠側を眺望する。一ツ森(799m)が見える。


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太夫峰(1163m)から東隣の天狗岳(858m)を望む。


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太夫峰から進行方向の雪稜を望む。直角峰(1163m)から吉ガ峰(1175m)へと続き、その先に向白神岳が見える。先は長い。


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直角峰(1163m)から向白神岳を望む。ここは夏場でも向白神岳の撮影スポットになっている。


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直角峰から吉ガ峰への区間は、両側が急峻な谷となった鎌尾根になっており、緊張を強いられる。
突風が吹いており、姿勢を低くしながら慎重に進む。
杖をついた老人3人が腰をかがめながら、ヨタヨタしながら鎌尾根を進む構図が頭を横切り、思わずニタニタと笑ってしまう。
笑えるような状況ではないのだが、・・・。


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鎌尾根を通過し、ホッとしたところで鎌尾根を振り返る。


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吉ガ峰(1175m)から向白神岳(1243m)への雪稜を望む。大きく下り、鎌尾根の登りが長く続く。
吉ガ峰に着いたところで雨が降り始め、風はさらに強くなってきた。すでに白神岳は雲の中にある。
ここで折り返すか、いくらか進んだところで折り返すかの、どちらかである。ここで折り返そう。


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向白神岳への雪稜をもう一度撮っておこう。


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一ツ森とテントサイトあたりが見えるところまで戻ってきた。標高1000mから上はガスで覆われている。
雨が降ったり止んだりしながら、天気は徐々に下り坂に入っている。天気予報の「晴れ」はどこへ行ったのであろうか。


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第3日目、下山の日は下り坂の天気予報であったが、晴れている。ブナ林がゴーゴーと鳴っており、風はきつい。
岩崎へ18Kmの道路標識が見える。ゲートへは11Kmほどあり、3時間半ほどかかりそうだ。


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一ツ森白神展望所に着き、向白神岳(1243m)や白神岳(1231m)の雪稜を眺望する。眼下の谷は笹内川である。


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昨日のルートを撮っておこう。


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左が太夫峰(1163m)、右が吉ガ峰(1175m)であり、その中間の角になっている所が直角峰(1163m)である。


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向白神岳(1243m)あたりの山並み


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左手側から雪稜を辿った先が白神岳(1231m)になる。右手側のピークの方が白神岳よりも高く写っている。


記録


無雪期の登山コース図



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