白神岳 4月中旬の小屋泊り山行

4月中旬の週末、白神岳を訪れることにした。 土曜日は好天、日曜日の12時以降は降水確率90%の天気予報である。 Kさんとの2人行である。

   
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歩いたルートを赤点で示す。最後の水場から尾根へ登る区間は、下りルートのみを示している。
最後の水場あたりの今回のルートは、夏道が全く露出していない残雪期の利用が考えられる。
5月連休ごろになると、最後の水場から尾根へ登る急斜面でも登山道が現れる。その場合は夏道を辿る方が良い。


   
   
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登山口はすっかり春模様である。登山道を進むに従って徐々に残雪が現れるが、単純化すると、冬道分岐には雪がなく、二股分岐あたりから残雪が続くようになった感じだ。


   
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残雪で覆われた登山道を進み、最後の水場に着いた。ここで水2リットルを調達する。ザックが急に重くなった感じだ。


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最後の水場からの沢では一面雪原が広がっていた。この沢の途中から夏道は右岸の急斜面へ向かう。一方、先行者の足跡は左岸へ向かっている。
Kさんは、先行者の足跡に気づかないのか、イケイケドンドンといった感じで沢を登っていく。
冬の間、長い距離を歩いていなかったことや重い荷物のためか、私は遅れ気味になり、Kさんの後を追う形になった。


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沢を詰めるのが良いルート取りになると思えたが、結果的には急斜面を登ることになった。
私は急斜面の登りでバテバテになる。水を捨てればよいのだが、いまさら捨てられない。

山行後に鮮明な地図を見ると、最後の水場からの沢は858mピーク直下の急斜面へ向かっているではないか。平坦地形へ向かっていない。平坦地形へ向かっているのは右隣りの沢だ。登った沢から右隣の沢は全く見えない。最後の水場からの沢を辿れば、自然に平坦地形へ至ると思う人は多いであろう。もう一度地図を詳しく見てほしい。微細な凸凹があり、2つの沢になっている。これを見落とすと現場では大きな違いになる。地図によると、登山道が右側の沢で折れ曲がっているように描かれているが、これは明らかな誤りである。登山道は左側の沢を通り、左側の沢内で折れ曲がっている。


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マテ山コース尾根上を進むと、下山してきた先行者と出会い、避難小屋の様子を聞く。
後で知ったことであるが、先行者は白神登山の経験豊富なSさんであった。


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森林限界で防寒の準備をする。森林限界を越えると寒風に曝されるので、それなりの準備が必要である。


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稜線への急坂を登る。


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急坂の途中から、登ってきたマテ山コース尾根を振り返る。天候が悪化方向に向かっているようだ。


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稜線上の大峰分岐に着き、対岸に向白神岳が見える。


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稜線上では寒風に曝されながら避難小屋へ向かう。薄いガスで覆われつつある。


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白神岳山頂脇の避難小屋に着いた。3階の窓から小屋へ入る。


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白神岳山頂を訪れ、ガスの晴れ間から見られる展望を楽しむ。


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避難小屋で寝泊まりの準備をしていると、単独行者が小屋に到着した。白神周辺の写真をインターネット上に掲載されているFさんであった。


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避難小屋が朝を迎えつつある。「本日晴天なれども風強し」といった天気だ。


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Fさんは玄関岳方面へ足を延し、写真撮影に夢中のようだ。


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避難小屋から白神山地の主峰・向白神岳へは片道3時間、往復6時間が目安になる。


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向白神岳へ向かう場合は玄関岳が最大の難所になる。


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白神山地の山並み


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朝食後、玄関岳方面へ散策した。耐風姿勢を取るほどの強風が吹いている。暴風警報が出ていたことを山行後に知る。


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向白神岳。手前の雪庇に舞い上がる雪煙を撮りたいのだか、タイミングが難しい。


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ここから見える向白神岳は偽山頂(1250m)であり、その背後に三角点のある向白神岳(1243m)が位置している。


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白神山地の山並みを再び撮っておこう。


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避難小屋あたりを振り返っている。いまは晴れているが、午後は降水確率90%の天気予報である。小屋に戻り、下山しよう。


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避難小屋3階の様子


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稜線を辿り、下山を始める。


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強風が吹いているが、快晴の下、景色を楽しみながら進む。


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マテ山コース尾根から最後の水場へ下るルートは、昨日のSさんが通ったであろうルートにする。
夏道または冬季ルートといった選択肢もあるが、我々にとって未知なルートを選ぶことにする。


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尾根から降り始めたあたりの様子である。


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急斜面のところもあるが、昨日の登りルートよりも良さそうだ。


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大きくカーブを描きながら進み、最後の水場へ至る沢に着いた。


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沢に着いたところで沢源頭側を見ている。


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最後の水場に着いた。ここからは登山道を辿って戻れば良い。


記録


付録:同じ週末に白神岳に登った人々のブログ



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