この第2部には沢歩き情報が入っている。 沢歩きに関しては、ルート紹介の困難性を考慮し、ルート紹介と言うよりも、単なる山行写真の掲載にとどめる。
寒水沢は滝が連続して現れ、沢登り訓練によく利用されている。 ロープウェイ山麓駅駐車場に駐車し、5分も歩くと、滝が現れる。
小滝沢は2008年に山岳雑誌『岳人8月号』で紹介され、それ以降、ポピュラーになってきた。
小滝沢を遡行する場合、標高1130mぐらいから登山道へ抜けるのが普通である。 一方、さらに小滝沢を遡行し、キャンプ適地となるような平坦な場所まで進み、そこから小岳東斜面の登山道へ抜けるルートもあるようだ。その平坦な場所からは登山道脇の湿原が見え、少しの藪こぎで湿原へ出るようだ。 機会があれば、こちらのルートも調べてみよう。さらに小滝沢の源頭まで進むと、八甲田清水の方へ進むことになり、藪こぎが大変であると聞いている。 山行記録「小滝沢の源頭へ」は、源頭部における具体的なルートが不明であるが、標高1130mぐらいよりも上流側へ遡行する場合の参考になる。 標高1200mぐらいのトヨ状滝も撮影されている。
井戸沢は大岳ヒュッテの鞍部へ至る沢登りルートである。
逆川とバッカイ沢と赤水沢は、南八甲田連峰の中でも良く利用されている沢の部類に入る。
城ガ倉沢は沢登り訓練に利用されている沢と言えようか。
矢櫃沢には「鬼門峡」と呼ばれる小ゴルジュが標高830mぐらいにある。 詳しくは小笠原松次郎『黄瀬峡谷漫筆』に記載されている。 泳いで通過するので、夏場に限る。
山岳雑誌などに紹介されているポピュラーな沢である。
山岳雑誌などに紹介されているポピュラーな沢である。
ナメが素晴らしい渓谷である。
さんがいたき
三階滝のある作田川を沢登りの渓流として見た場合、適度な難度の滝が標高330mぐらいから次々と現れる。 殿上沢橋脇の駐車スペースから沢へ入る。標高330mぐらいで数個の滝を登り、標高440mぐらいの林道交差部まで遡行し、昼食休憩とすることが考えられる。 さらに沢を詰めていくと、標高700mぐらいで大滝(30m)が現れてくる。この大滝は手がかりのないツルツルの岩肌を持った滝のようだ。
北中康文(2007)『滝王国ニッポン』は、この三階滝と松見の滝とを青森の滝として紹介している。 写真家・北中康文氏が全国1600カ所以上の滝を巡り、50の滝を選んだ。その中に、この三階滝が含まれている。
蓬田川を遡行して袴腰岳(628m)へ登るルートになっている。
白神山地の沢歩き情報については、次のように分類している。
暗門滝の上流側となる渓谷であり、日帰り山行や泊り山行を含め、訪れる機会が多い。 西股沢(通称フガケ沢)は暗門から赤石川へ抜ける沢ルートの一部になっている。
江戸時代の紀行家・菅江真澄が暗門の滝を訪れたころ、西股沢は布懸(フカケ)沢、妙師崎沢は岡伊知古(オカイチコ)沢と呼ばれていた。
ゴルジュの後に穏やかな流れが続く。暗門大橋駐車場から2時間半ぐらいで魚止めの滝(ヨドメの滝)、3時間ぐらいで大滝(落差40m)が現れる。
大川はガイドツアーや地元民を含め、様々な人々に利用されているポピュラーな渓流である。 大川林道終点には広い駐車広場がある。
大川から赤石川へ抜ける沢ルートには、「タカヘグリ」と呼ばれる巨大ゴルジュが1Kmほど続く。 少しでも増水すると、タカヘグリは通れなくなる。 このようなタカヘグリを高巻くルートが左岸尾根上に延びている。かってのマタギ道である。 タカヘグリの上流側ではオリサキ沢、下流側ではジョウトク沢のところが高巻きルートの出入口になる。 大川の源流域へ入る場合は、タカヘグリの巻き道を利用するつもりが無いにしても、その存在を知っておくことは万一のときに役立つ。
タカヘグリの巻き道の下流側の続きは次のようになっている。 ジョウトク沢出合いから400mほど下流側の右岸に小さい崩壊地がある。 その崩壊地の上流側の隣に踏み跡が見える。ここから右岸に上がり、先の崩壊地の上端を横切って下流側へ進む。 やがてカワラ沢(小沢)の左岸に着く。そこはT字状分岐になっており、分岐からはハッキリとした山道となる。 カワラ沢左岸のT字状分岐から数分で大川林道終点に着く。 この巻き道に関する詳しい情報は、暗門周辺の渓谷(1)に入れている。「タカヘグリ」と呼ばれるゴルジュは、両側が高い絶壁となった峡谷になっており、1Kmほど続く。
タカヘグリには水深の深い難所が一カ所ある。そこには巻きルートがなく、水の中を進むしかない。そこの水深を経年的に見てみると、次のようになっている。
大滝又沢は沢歩きに適した美しい渓流が続く。
大沢川は世界自然遺産地域外に位置している。切り立った山腹の林道を車で進む必要がある。
湯ノ沢川は世界自然遺産地域外に位置している。湯ノ沢川に沿って舗装道路が延びている。
中村川は世界自然遺産地域外に位置している。かなり奥地まで林道が延びている。沢を詰めれば白神ラインの津軽峠へ出る。
赤石川本流・滝川の合流地点「赤石下二又」あたりは、キャンプ地としてポピュラーな流域である。キャンプ適地があちらこちらにに点在している。
赤石下二又へ行くための次の2つのルートを比較してみよう。(1)奥赤石川林道入口のゲートからの山腹ルート、(2)暗門大橋からの沢ルート。 いずれのルートも6時間ほどかかり、時間的には甲乙つけがたい。奥赤石川林道からの山腹ルートの方が少し時間短縮になる感じだ。 1泊2日ぐらいの荷物を背負って奥赤石川林道11Kmを歩くのは単調であるが、アップダウンの少ない分、エネルギーの消費量は少ない。 林道と普通の山道だけで下二又に達するので、滝登りの経験がないメンバーがいても、山腹ルートの方は危険性が少ない。 総合的な実行容易性を考えれば山腹ルートの方が楽である。 一方、暗門からの沢ルートの方は道筋が不鮮明なところがあるので、初めての場合はルート・ファインディングに時間がかかるかも知れない。 しかし、沢歩きを楽しみながら歩くとなると、暗門からの沢ルートの方が良い。
アイコガの滝を筆頭に多くの滝がある。まさに「滝川」である。
白神ラインから追良瀬川を遡行して白神岳へ登るルートは、山岳雑誌などに紹介されており、ポピュラーな遡行ルートである。
天狗岳への登山道を使用した沢登りが考えられる。四十八滝沢は滝が連続して現れる。
白神岳を越えてウズライシ沢に泊まる山行情報、それに類する山行情報が、このセクションに含まれる。「白神ライン〜白神岳の遡行」は別セクション。
追良瀬川は源流域で逆川とツツミ沢とに分かれる。 ツツミ沢は資料によって呼び名が異なり、「ツツミ沢」の他に「ツヅミ沢」がある。 名前の使用に関する迷いを断ち切るため、名前の由来を書いておこう。 「ツツミ沢」の名の由来は、山崩れでできた自然堰止湖、つまり堤(ツツミ)から来ていると言われている。 ツツミ沢は黒滝沢と白滝沢とに分流する。白滝沢には白神山地最大の滝・白滝(2段100m)がある。白滝沢は「日暮らしの滝」とも呼ばれている。 一方、黒滝沢には黒滝(2段30m)がある。
笹内川は白神岳と向白神岳との間の谷を流れる。白神岳へ登る沢ルートになっている。源頭では、白神岳山頂へ直進するのではなく、右手の登山道へ向かう感じで、沢を詰め上がる。
津梅川は世界自然遺産地域外に位置している。
大又沢は花崗岩の渓谷であり、滝が連続する渓谷美が続く。 昔は大又沢〜カネヤマ沢〜黒滝沢を経由する山越えルートも利用されていた。 大又沢源流からウズラ石沢へ行く山越えルートもあった。
大又沢からウズラ石沢への山越えは、804mピークの南側鞍部よりも北側鞍部を通った方が良いようだ。 804mピークの南側鞍部を通ると、稜線からウズラ石沢へ下る枝沢において30mロープで届かない高い滝がある。
小又沢は次の「津梅川〜追良瀬川の山越えルート」の一部になっており、小又沢自体が沢歩きの対象になることは少ないようだ。 どちらかと言えば、釣りのための沢になっている感じか。
津梅川〜追良瀬川の山越えルート、具体的には小又沢〜カンカケ沢〜黒滝沢を経由する山越えルートは、標高830mの鞍部を越える南ルートと、その隣の北ルートとがあり、南ルートの方が比較的容易である。 ところが南ルートはルートファインディングに苦労するような構造になっている。 南ルートに関しては下に示す「童人トマの風」の山行記録が役立つ。
真瀬川は世界自然遺産地域外に位置している。かなり奥地まで林道が延びている。釣りの川として知られている。
水沢川は世界自然遺産地域外に位置している。かなり奥地まで林道が延びている。釣りの川として知られている。
粕毛川は世界自然遺産核心地域内に入る流域がある。世界自然遺産地域外となる下流側は釣りの川として知られている。
藤琴川は世界自然遺産地域外に位置している。かなり奥地まで舗装道路が延びている。釣りの川として広く知られている。
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